【中学受験体験記】
国立大学付属中高一貫校を受験した体験談
50歳、主婦、大阪在住です。
子供はこの春大学を卒業し、社会人1年目です。
当時、地元の中学が荒れていて、急きょ受験をすることにしたので、
塾探しを始めたのは、6年生の夏休み残すところ1週間という時期でした。
志望校は地元の国立大学附属中学1校限定でした。
伝統校であり、校風が良かったことと、勉強だけではなく、行事活動や、音楽、芸術分野にも力を入れていることが、子供に合っていると思ったからです。
説明会に行き、子供も気に入った様子でした。
塾は、すでに時期が遅く、カリキュラムがないなどの理由で、近場はすべて断られました。
国立は私学のようにはっきりとしたコース設定がなかったのも入塾が難しい理由です。
知り合いの紹介で唯一受け入れてくれた塾に電車通学することにしました。
志望校は、受験科目が、国語、算数、理科、社会に加え、音楽、図工、家庭科、体育があり、独自のカリキュラムを組むのがなかなか難しく、同レベルの私学受験コースで一番下のレベルからスタートしました。
国語の先生は親切で、遅れている子供のために、「ここからからすればいい一覧」を作ってくれ、課題も毎回添削してくれました。
数学は、過去問、類似問題を多く解きました。公式に当てはめる問題が多く、短い時間で、いかに情報を多く読み取れるかが、ポイントになります。
スタートが遅れた社会、理科は大変でした。塾の授業と家での復習、暗記作業に時間を割かれ、夜中の2時~3時まで勉強していました。
社会は、親が、年表を大きな紙に書いて、壁一面に貼り、折に触れて目にできるようにしました。
急な受験で、初めての電車通学、初めての携帯、もうすでに出来上がっているクラスのメンバーにポツンと混じっての心細いスタートでしたが、
初めてづくしがかえって珍しさも手伝ってか、受験までの5カ月弱の間に、成績も伸び、自信もつけたようでした。
塾の行きは電車で、帰りは車で迎えに行き、30分ほどの時間を仮眠、体を休めるために使わせました。
全く時間がなかったので、逆に戸惑ったり、悩んだりすることもなく、やらなければならないことを、ひたすら消化していく毎日でした。
猛勉強の日々が続きました。
その甲斐あって、第一志望の国立大学付属中学に合格することができました。
子供は、音楽、図工が得意だったのも幸いしたのだと思います。
家庭科は、塾の先生が作ってくれた模試がほぼそのまま出たと聞き、運もあったのだと
思いました。
中学受験は、ひとつの手段にすぎず、言うまでもなく終着点ではありません。
大事なのはそこからです。
小学校の終わり5か月間の急な受験のせいで、受験勉強以外のことは、すべて親がしていまい、そのことが、子供の性格も相まって甘えを許し、わがままを助長てしまったような気がしていました。
ですが、母校となった中高で学んだ6年間では、人生の土台を作り、自信につながっている
ように思えます。
その後の子供の様子を見ていると、勉強だけに限らず、何事も投げ出さない責任感を身に着けたように思います。
いい大学へいくため、いい仲間とともに時間を過ごすため、受験校選びは大切だと思います。
いずれにせよ、子供にあった学校を探して、モチベーションを上げていくことが大切かと思います。